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硝子体出血

急に黒い影や虫のようなものが目の前に増えた、墨を流したように視界が濁った、急に見えにくくなった。 こうした変化の背景には、目の中で出血が起こる硝子体出血が関係していることがあります。 出血は目の外から見えないため、何が起きているのか不安になることもあります。 このページでは、硝子体出血の特徴と受診の目安をご案内します。

硝子体出血とは

硝子体出血は、硝子体(目の中の水晶体と網膜の間を満たす、ゼリー状の透明な組織)の中に出血が広がった状態です。 硝子体そのものには血管がなく、目の奥にある網膜などの血管から出た血液が流れ込みます。 血液が広がると光が網膜に届きにくくなるため、黒い影やかすみとして見えます。

出血の量が少なければ影に気づかない程度で済むこともあり、量が多いと視力への影響が大きくなります。 出血の広がり方によって、見え方の変化は人それぞれです。 症状の強さだけで出血の量や背景の病気を判断することはできません。

明るいリビングの椅子で隣の女性と話す、本と眼鏡を手にした高齢の男性のイメージ
硝子体出血の仕組み

出血が硝子体に広がると光が網膜に届きにくくなり、黒い影やかすみにつながります。

主な症状

急に黒い影や虫のようなものが多数現れる、墨を流したように視界が濁る、霧がかかったようにかすむ、といった見え方が代表的です。 黒い影が浮かんで見える症状は飛蚊症と呼ばれ、目を動かすと影もいっしょに動いて見えます。 出血の量が多いと、急な視力低下が起こることがあります。

片目に起こることが多いため、両目で生活していると見えにくさに気づかず、片方ずつ目をおおって確認してはじめて気づくこともあります。 影は空や白い壁など明るい背景で目立ちやすくなります。

リビングのソファで本を手にして向かいに座る男性と向き合う女性のイメージ
硝子体出血でみられる症状

黒い影の急増や墨を流したような濁りのほか、かすみ、急な視力低下が起こることがあります。

原因・なりやすい人

硝子体自体に血管はないため、出血は目の奥の病気をきっかけに起こります。 背景として多いのは増殖糖尿病網膜症で、糖尿病が原因で網膜に伸びる新生血管(異常な、破れやすい血管)が破れて出血します。 そのほか、網膜静脈閉塞症、網膜裂孔や網膜剥離が背景になることがあります。 後部硝子体剥離(加齢などで硝子体が網膜から離れること)で血管が引っ張られたり、加齢黄斑変性や目の外傷が背景になったりすることもあります。

糖尿病の治療中の方、網膜の病気を指摘されたことのある方は、定期的な眼底検査を続けることが背景の病気の発見につながります。 後部硝子体剥離は50〜60歳代に多く、強い近視のある方はより早い年齢で起こることがあります。 糖尿病や網膜の病気の治療歴は、診察時に伝えると原因を考える材料になります。

診察室で白衣のスタッフと机を挟んで向かい合って話す高齢の男性のイメージ
硝子体出血に関係する背景

増殖糖尿病網膜症のほか、網膜静脈閉塞症、網膜裂孔・剥離、外傷などが背景になります。

検査と診断

まず視力を確認し、散瞳薬で瞳孔を広げて眼底(目の奥の網膜など)を観察します。 出血が少なければ、原因を探しながら網膜全体を確認します。 出血が多くて眼底が見えない場合は、超音波(眼球のエコー)検査で網膜剥離などの有無を確認して治療方針を考えるのが一般的です。

散瞳検査のあとは、一時的にまぶしくなる、近くが見えにくくなることがあります。 散瞳後の車の運転などの可否を含め、当日の注意点は診察時にご案内します。

検査室で眼科検査の機器に顔を当てて座る女性と操作する白衣のスタッフのイメージ
硝子体出血の検査の流れ

散瞳して眼底を観察し、出血で見えない場合は超音波検査で網膜の状態を確認します。

治療方法

出血の量が少なく、背景に網膜剥離など急を要する病気がなければ、自然に吸収されるのを待って経過をみることがあります。 出血は時間とともに少しずつ薄まっていきますが、吸収までに数週間から数か月かかることもあります。 その間は、定期的に眼底の確認を続けます。

出血が吸収されない、再出血を繰り返す、網膜剥離を合併しているといった場合には、硝子体手術を検討することがあります。 硝子体手術は、出血や濁りで見えにくくなった硝子体を取り除き、網膜の状態を確認する治療です。 手術の適否と時期は、出血の量や背景の病気を踏まえて判断されます。

原因となった病気への対応も並行して考えます。 治療の進め方は出血の吸収の様子と背景の病気で変わるため、診察時にご説明します。

診察室で白衣のスタッフの身振りを交えた話に笑顔で耳を傾ける女性のイメージ
硝子体出血の治療の考え方

出血が少なければ吸収を待ち、吸収しない・再出血する・剥離を合併する場合は手術を検討します。

放置した場合の注意点

出血そのものは吸収されることがある一方で、背景にある病気は放置すると進行することがあります。 特に網膜裂孔や網膜剥離が隠れている場合は、確認や治療が遅れるほど視力の回復が難しくなることがあります。 出血で目の奥が見えない間は、こうした病気の確認が遅れる点にも注意が必要です。

増殖糖尿病網膜症や網膜静脈閉塞症が背景の場合、出血をきっかけに初めて病気の進行が見つかることがあります。 原因の病気の治療時期を逃さないためにも、症状が軽くても一度は眼科で確認を受けてください。 出血が一度薄まっても再出血を繰り返すことがあります。

受診を検討する目安

急に黒い影や虫のようなものが増えた、墨を流したような影が広がった、かすみや視力低下が短期間で進んだ、といった変化は、早めの眼科受診の目安です。 影やかすみと同時に光が走って見える光視症を伴う場合は、網膜裂孔や網膜剥離が隠れていることがあります。 症状が起こった時間帯によって、連絡先が変わります。

  • 診療時間内: 米澤外科内科(046-242-1111)へご連絡のうえ、受診方法をご確認ください。
  • 診療時間外: 診療時間外は米澤外科内科での対応ができないため、別の医療機関へご相談ください。
  • 強い症状または判断に迷う場合: 救急車を要請してください。

視界がほとんど見えない、片目の見え方が急激に落ちた場合は、強い症状にあたります。 判断に迷うときも、ひとりで決め込まずにご相談ください。

明るいリビングでスマートフォンで通話する男性を後ろの女性が見守る場面のイメージ
硝子体出血と受診の優先度

急な影の増加や視力低下は早めの受診が必要で、時間外や強い症状では行き先が変わります。

よくある質問

出血は自然に吸収されますか?

出血の量が少なければ、自然に吸収されることもあります。 吸収までに数週間から数か月かかることがあります。 吸収しない場合や再出血を繰り返す場合は、手術を含めて検討することがあります。

手術は必要ですか?

すべての硝子体出血が手術の対象になるわけではありません。 出血の量や吸収の様子、網膜剥離の有無を踏まえて判断します。 手術で出血を取り除けても、背景の病気の状態によっては見え方の回復に限界があることがあります。 見通しは診察時にご説明します。

目が赤くならなくても硝子体出血ですか?

硝子体出血は目の中の出血のため、白目が赤くなっているとは限りません。 見え方の変化だけで自分で判断することは難しいため、影やかすみが急に増えた場合は眼科での確認をおすすめします。

予約は必要ですか?

いいえ、予約は必要ありません。 診療時間と休診日をお確かめのうえ、直接お越しください。

米澤外科内科で行っている診療

米澤外科内科の眼科では、硝子体出血に関する検査、診断、経過観察、必要時の治療相談を行っています。 急な見え方の変化が気になる段階から、出血の吸収を待つ経過観察の段階まで、同じ眼科で相談を続けられます。

治療が必要と判断された場合の内容や対応は、診察時にご案内します。 背景にある病気の確認や今後の進め方は、診察を通じてご一緒に整理します。

受診案内

眼科は予約の必要はありません。診療時間・休診日をご確認のうえ、直接ご来院いただけます。

受診の前に相談したいことや、担当医の曜日を確認したい方は、医師紹介をご覧いただき、米澤外科内科(046-242-1111)へお電話ください。 電話では、いつから、どちらの目に、どのような見え方の変化があるか、糖尿病や網膜の病気の治療歴を伝えると相談しやすくなります。

最終更新日:2026.09.09

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